キャリアを重ねるにつれて、「次に何を目指すべきか」の判断はより複雑になります。選択肢が減るわけではなく、価値観や優先順位が変化するからです。中堅層の転職は、ゼロからの再スタートではなく、これまでの経験やスキルを踏まえた“自分の定義し直し”とも言えるでしょう。
次の一歩に求めるものは人それぞれです。肩書きや待遇を重視する方もいれば、働き方や価値観のフィット感を大切にする方もいます。大切なのは、今の自分に合った選択をすること。
それは、自分らしさを再確認し、これからのキャリアをより深く考える機会でもあります。
好奇心からの探索でも、環境の変化がきっかけでも、以下のステップが、納得感のあるキャリア選びを後押しします。
1. 自分自身と向き合う——本当に求めているものは何か
求人情報を探し始める前に、まずは静かな時間を取り、自分の気持ちに耳を傾けてみましょう。転職を考える理由は何でしょうか?
より広い職務範囲や肩書きの向上
報酬や評価の改善
健康的な職場文化やワークライフバランスの向上
安定性の確保、あるいはスピード感のある環境
この段階では、必ずしも「昇進=成長」とは限りません。自分に合った働き方や価値観に近づくことこそが、本当の意味での前進です。転職の理由が明確になれば、「どこへ向かうべきか」も自然と見えてきます。
多くの中堅層は、すでに高いスキルを持っています。足りないのは能力ではなく、「今の自分にとっての成長とは何か」という明確なビジョンです。たとえ転職が自分の意思によるものでなくても、次の一歩を意図的に選ぶことで、自分の強みや目標、ライフスタイルに合った道を切り開くことができます。
2. 業界と企業タイプを明確にする
自分の優先事項が見えてきたら、それを実現できる業界や企業のタイプを考えてみましょう。以下のような問いが参考になります。
同じ業界でキャリアを深めたいか、新しい業界に挑戦したいか
企業規模は重要か——上場企業、スタートアップ、グローバル企業など
自分は構造化された環境と柔軟な環境、どちらで力を発揮できるか
日々の業務において、文化や言語のフィット感はどれほど重要か
これは肩書きや業種だけの話ではなく、自分の成長に合った方向性を選ぶことです。進むべき道が明確になれば、長期的に合わないポジションに流されることも減ります。
転職が成功するのは、職務経歴だけでなく、自分の働き方や価値観に合った職場を選べたときです。次の職場は、個人の目標だけでなく、自分が最も力を発揮できるチームや文化に合っている必要があります。
3. 条件に合う企業を調べる
方向性が定まったら、意図を持って企業を調べてみましょう。自分の価値観に合い、理想的な環境を提供している企業を探します。
SNSやプロフェッショナルネットワークで企業や経営陣をフォローする
社員の口コミや業界ニュースをチェックする
信頼できる友人、メンター、卒業生などに実際の印象を聞く
社内に知人がいれば、まずは話を聞いてみる
企業の文化やリーダーシップスタイル、長期的な方向性を理解することで、思い込みではなく「フィット感」に基づいた判断ができるようになります。
文化との相性は、採用の成否を左右する大きな要素です。これは求人票だけではなかなか見えてきません。
次のキャリアステップに向けて
目標を明確にし、理想の環境を定義し、正しい情報を集めることで、プレッシャーではなく自信を持って決断することができます。
方向性に合った機会を探したい方は、JACのコンサルタントが一緒にステップを確認し、あなたの目標に合ったポジションをご紹介します。
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